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「リスク許容型節約生活」のすすめ

ECショップオーナー兼大家さんの視点から賢い消費と節約について考えます。

【通信費】携帯電話コストの話

通信費

シュオットです。

皆さんは月の携帯代は如何程でしょうか?

携帯代は、出費の全体に占める割合として住居費や車関連費に比べて小さいものの、プランや機種で払う額に雲泥の差が出ますよね。

そんなわけで、今回は携帯代に関して考えてみました。

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皆さんは”携帯乞食”という言葉をご存じでしょうか?

携帯乞食とは、大手キャリア各社(以下、キャリア)のMNPキャンペーン(機種代0円やキャッシュバック)を利用して回線("MNP弾"と呼ばれます)の契約・解約を繰り返し、機種の売却とキャッシュバックで利益を得る方々のことです。2010年代初頭に日本に誕生して隆盛を極め、月に数十万円を当たり前のように稼ぎ出す成功者を生み、キャリアの施策変更と共に2017年2月現在は絶滅危惧種となっています。

私自身は乞食活動をしたことはありませんが、知人にこの手法でかなりの利益を得ていた方がいました。いいの悪いのを論じるつもりは毛頭ありませんが、携帯代の見直しを行う上で、この経緯は重要です。

まず、キャッシュバックや機種代0円キャンペーンの背景を図式化してみます。

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新規ユーザー向けのキャンペーン費用は広告費に計上され、広告費は既存ユーザーの利用料金が原資となります。

携帯電話のコストを最小化しようと思えば、既存ユーザーから新規ユーザーへと移行して利用料金を回避し、キャンペーンの恩恵を受けることが最も合理的です。

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契約を行った後に定期的にMNPを繰り返してキャッシュバックと機種代金0円の組み合わせで保有コストを大幅に下げることが可能でした。それどころか、通算で利益を上げることさえ可能であり、このスキームを”携帯乞食”と呼称していたわけです。この蔑称は原資を支払っている既存ユーザーの怨嗟を表したものであると考えられます。

 

キャリアの施策が強化されキャッシュバックや機種代金0円のキャンペーンが大幅に縮小されていく中で、この手法で利益を出すことは極めて難しくなりました。ビジネスの側面から見れば、広告費のばら撒きによる顧客の奪い合いから通常の価格競争へと移行したと言えます。

現在、価格競争の主戦場となっているのは、MVNO仮想移動体サービス事業者)と呼ばれる通信サービスの提供者です。大まかには、大手が所有している携帯回線の一部を借り受けてエンドユーザーへ提供する回線の販売代理店と言えます。

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MVNOの存在は、インフラの所有する大手にとっては営業コストの削減と収益の安定化というメリットが得られますし、他の事業者にとっては巨額の初期投資必要としない通信ビジネスとして新規参入の機会が得られます。MVNOへの参入障壁は低く、ユーザーは競争の恩恵を価格とサービスで受けられます

上図のように回線所有者である大手キャリアのビジネスは単純化していくので、これを指してキャリアの土管化といったりします。

 

現時点では、携帯代を安く抑えるには、MVNOを利用するかキャンペーン付きキャリアプランに乗るかが、実質的な選択肢となります(今でも乞食の手法で保有コストを最小化する方法は存在するようですが、私のような素人には少しハードルが高そうです)。ここでは、MVNOの使用を前提にプランの特徴、メリット・デメリットをまとめます。

プランの種類:

  1. データプラン:データ通信のみを行う。モバイルルータータブレット向けのプラン。SMSメールや通話は出来ないが、最も安いプラン。
  2. SMS付きデータプラン:データプランにSMSメールの機能を付けたプラン。SMSの分だけ料金が上乗せとなる。通話は出来ない。
  3. 通話プラン:データ通信と通話が可能なプラン。SMSメールは出来ない。

MVNOの特徴として携帯メールと通話を同時に出来る(つまり大手キャリアと同様)のプランは存在しないということです。勿論、G mailやYahoo !メールなどの電子メールは利用できます。また、通話し放題のオプションを採用しているところもありますが、通話料は基本的にかけた分だけかかります。

MVNOが有利な条件:

  • 通話はあまりしない(目安として月に2時間以下)。
  • SMSメールの機能を必要としない。

最近では、Facebookメッセンジャーの通話機能やSkype、Line電話、iPhone同士で利用できるFace timeなど、無料通話の手段が拡充しており、通常電話を使わなくとも済むことが多くなりました。また、G callや楽天電話などを利用すれば通常電話でも安く使用できます。SMSメールもLineやFacebookの登場で必須ではなくなってきています。MVNOへ移行出来る方は確実に増えていると思います。

MVNOへの移行を考える上で注意したいのは通算コストです。

携帯にかかる費用:

  • 基本料金
  • データ通信料
  • 通話料
  • 初期登録費用
  • オプション費用
  • 機種代金
  • 電池交換費用

各社によって若干の差はあるものの、MVNOではおおむね下記のようになっています。

  • 基本料金:無料

  • データ通信料:低用量(2~3GB)900~1,000円、中用量(4~6GB)1,400~1,600円、高用量2,000円~。
  • 通話料:通話SIMは700~800円程度の上乗せ料金。通話15~20円/30秒。
  • 初期登録費用:3,000~4,000円程度。
  • オプション料金:各社サービスによって幅あり。
  • 機種代金:格安モデル20,000~35,000円、通常モデル40,000~70,000円、ハイエンドモデル80,000~120,000円。
  • 電池交換費用:6,000~9,000円。

 

MVNOの代表格である楽天モバイルで見てみると、表のようになっています。

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この中から、通話プランのデータ容量5GBで無料通話手段のみを使用したとすると、

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初年度の維持費用は、下記の通りです。

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機種代金を85,000円と仮定すると初年度の総費用は下記の通りです。

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初年度の総費用を見ると、はじめの手出し額は大きいです。しかし、2年目以降の維持費用は毎月のデーター通信料とバッテリー交換費用のみとなります。上記の設定で、保有年数を2年、3年と伸ばしていった場合のコストは下記のようになります(2年おきのバッテリー交換費用を9,000円としてこれを加えます)。

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3年以上保有すると最終的な月額保有コストはだいぶ低減出来ます。どの程度の期間で機種変更するかは人によって分かれることとは思いますが、3年で機種変更すると仮定すると機種代金によって月額保有コストは以下のようになります。

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低価格帯の格安スマホなら、3年保有で月3,000~3,500円程度、中価格帯のアンドロイドモデルなら4,000~5,000円程度、高価格帯のハイエンドモデルでは5,000~6,000円程です。低~中価格帯のスマホでデータ通信を主に使うのであればMVNOは非常にお得です。一方で、ハイエンドモデルで通話が主なら大手キャリアに比べて必ずしもお得とは言えません。

また、例えば楽天モバイルなら使用により期間限定ポイントが1%還元率アップとなったり、携帯料金を期間限定ポイントで支払えるなど、各社独自の付帯サービスを充実させて特徴を出していますので、これらの特典を利用するとさらにお得になります。

 

まとめ:

  • 携帯電話にMVNOという新たな選択肢が誕生した。
  • データ通信をよく使い、通話が少ない人にはメリットが大きい。
  • 初年度の手出し金額は大きい。
  • 保有年数に応じて月額保有コストが低減する。
  • 機種本体価格によって月額保有コストをコントロール出来る。
  • 各社の特典も魅力的。

携帯電話の価格競争が激化しています。MVNO初期費用こそかかるものの、最終コストでは十分なコストダウンが期待出来るため、一定の制限と最初の費用を許容できる方はご検討されてはいかがでしょかうか。